子どもが中学生になったら、「そろそろスマホを持たせた方がいいかな?」と考え始める時期ではないでしょうか。
スマホにはメリットがある一方で、「SNSやゲームにハマって成績が落ちる」「トラブルや事件に巻き込まれる危険がある」などのデメリットもあります。
このような問題を避けるために、子どもと一緒に「スマホルール」を決めておきましょう。
この記事では、子どもも納得しやすいルール作りのポイントや、スマホルール作りに役立つサービス・機能について解説しています。
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【具体例あり】中学生の子を持つ親はどんなスマホルールを設定している?
中学生にスマホを持たせるとき、どんなルールを決めたらいいのでしょうか?
参考として、中学生の子どもを持つ親はどんなスマホルールを設定しているのか、具体例を見ていきましょう。
使用できる時間帯を決める
平日・休日問わずスマホの利用は2時間/日まで(うちゲームは30分)。22時~翌7時は使用できないよう設定しています。
使い過ぎを防ぐために、1日何時間まで、夜間は使用禁止など、スマホを使用できる時間帯を決めている家庭が多いようです。
使用できるシーンを決める
勉強で何か調べたい時やBGMを流したい場合は、都度保護者の判断で制限を解除しています。
調べ物をしたいとき、BGMを流したいときなど、使用しても良いシーン(または用途)を決めておくと、目的なくダラダラ使ってしまうことを避けられます。
使用できる場所を決める
うちのスマホのルール(中学生版)は、「使うのはリビングで。自室には持って行かない(勉強の調べものも基本的にはリビングでする)」…です。
「親の目の届くリビングルームだけで使う」など、使っても良い場所を決めておくと、アダルトサイトなどの危険を避けやすくなります。
親の目の届かない所で使い過ぎないために、家のWi-Fiだけで使える設定にしておくこともできるかもしれません。
SNS、アプリケーションの利用範囲を決める
家庭でのルールは…21時以降のSNS(LINE、インスタ)は禁止…グループLINEの禁止(必要時は親に相談)…ゲームアプリは1つです。
SNSは便利な反面、人間関係などのトラブルに巻き込まれやすい危険もあります。
利用できるSNSアプリを決めておく、機能を制限しておくなどのルールを設けている家庭が多いようです。
コミュニケーションできる相手を制限する
必要以上の使用はさせず、連絡先の交換は親に確認をしてからにしています。
不要なトラブルに巻き込まれないために、コミュニケーションできる相手は親だけ、または親が許可した相手だけに制限しておくこともできます。
そもそも中学生にスマホルールは必要なの?
「そもそも中学生の子どもにスマホルールは必要なの?」
「中学生にスマホルールを決めるのは厳しすぎるのでは?」
そんな悩みや疑問をお持ちかもしれません。
一般的に、中学生のいる家庭ではスマホルールを決めているのかどうか、内閣府の調査も参考にしてみましょう。
スマホルールを持つ家庭の割合
出典:令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査ー内閣府
内閣府の調査によると、中学生の子どもがいる家庭の中でスマホルールを決めている割合は全体の70%です。
中学生の子どもを持つ多くの親が、中学生にはスマホルールが必要だと考えていることが分かります。
中学生のスマホ所持率、平均利用時間
あわせて、中学生のスマホ所持率と、平均利用時間の調査結果についても見ていきましょう。
まず、スマホ所持率の調査結果です。
出典:令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査ー内閣府
中学生の91.1%が自分専用のスマホを持っており、7%が親と共用で使っています。
両方を合わせると98.1%で、ほとんどすべての中学生がスマホを使っていることが分かります。
次に、スマホ利用時間についての調査です。
出典:令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査ー内閣府
一番多いのが「1日に2時間以上3時間未満」で24.0%、次に多いのが「1時間以上2時間未満」で20.9%です。
また、「4時間以上5時間未満」使っている子どもが10.2%、「5時間以上」使っている子どもも12.5%いることが分かります。
この調査から、少なくともスマホの「使い過ぎ」を防ぐためのルールを決めておくことが必要だと言えそうです。
中学生がスマホを持つ5つのメリット
中学生がスマホを持つことにはデメリットだけでなく、以下のようなメリットもあります。
ITリテラシーが向上する
ITリテラシーとは、インターネット、PC、スマホなどITについての知識を持ち、活用する能力のことです。
今の時代、インターネットやIT機器、SNSの活用は日常生活でも仕事でも欠かせない能力です。
良いルールのもとでスマホを利用すれば、操作方法だけでなく、危険を避けて上手に使う方法、正しい情報を見極める能力などを身に着けることができるでしょう。
親子間で気軽にコミュニケーションが取れる
LINEなどのSNSを使うことで、相手を気遣う気持ちや感謝などを気軽に伝えやすくなります。
面と向かって話しにくいことでも、メッセージでなら本音を伝えられる、という場面もあるでしょう。
スマホは、思春期の子供との貴重なコミュニケーション手段として役立ってくれるかもしれません。
居場所の確認ができる
スマホのGPS機能を使えば、子どもの居場所をリアルタイムで確認できます。
いま子どもがどこにいるか知りたいとき、犯罪やトラブルに巻き込まれていないかどうか心配になったとき、子どもにスマホを持たせておけば安心です。
情報を収集する能力をつけることができる
スマホがあれば、分からないことがあったときや困った時にインターネットで情報を収集して自分で解決できるようになります。
また、今ではYouTubeで言語、楽器、スポーツなど様々なレッスン動画が無料で見られます。子どもが好きなことを見つけて自分の能力を伸ばしていくことも期待できるでしょう。
災害などに役立つ
災害時には電話が使えなくなることがありますが、スマホがあればSNSやメッセージアプリを使って連絡が取りやすくなります。
また、緊急地震速報やJアラートなど、危険が迫っているときに子ども自身が警報を受け取れるメリットもあります。
中学生にスマホルールがないと起こる4つの問題点
中学生にスマホを持たせる際、ルールがないとどんな問題につながる可能性があるでしょうか?4つの点をみていきましょう。
成績の低下
SNSやスマホゲームにはまり、勉強が手につかない状態が続くと、成績の低下につながる心配があります。
スマホを使っても良い時間や、使うアプリに制限を設けておくとよいでしょう。
人間関係のトラブル
参加しているLINEグループの中でいじめが起きるなど、人間関係のトラブルに巻き込まれるというのもよくあるケースです。
連絡先の交換は親の許可した人だけに限定する、LINEなどメッセンジャーアプリのグループに参加する前に親に確認する、などの約束をしておくとよいかもしれません。
また、悪意のあるなしにかかわらず悪口や人を傷つけるような投稿をしてしまうことがないように、送信前に一度考えるよう教えるのは大切です。
悪意ある大人と関わってしまう可能性
SNS上には悪意を持って中学生などの子どもに接触してくる大人もいます。
子どもにSNSの危険を教え、会ったことのない人をすぐに信用しないことや、自分の個人情報や写真を決して送らないことなどを徹底させるようにしましょう。
視力や生活リズムへの影響
スマホの小さい画面に長時間ピントを合わせていると、目の疲労や視力の低下につながります。
また、SNSやゲームがやめられずに夜更かしをしてしまい、生活リズムが乱れてしまうことも考えられます。
視力や生活リズムへの影響をできるだけ抑えるためにも、スマホを使う時間に制限を設けるのがおすすめです。
スマホルール作りで重要な4つのポイント
子どものためにスマホルールを作ろうとしても、子どもが嫌がって受け入れてくれないということもあるでしょう。
ここでは、子どもも納得しやすいルール作りのために重要な4つのポイントを解説します。
保護者自身がなぜルールが必要なのかを考え、子どもへ伝える
まず、親自身がなぜルールが必要なのかを考え、理由を明確にしたうえで子どもに伝えましょう。
理由もなしに他の家と同じルールを決める、怒った勢いでルールを決めるなどすると、子どもは受け入れにくくなってしまいます。
子どもの意見もしっかりと聞く
ルールを作る際には、時間をとって子どもの意見や気持ちを聞くことも重要です。
譲歩できる範囲で子供の意見も取り入れることで、子どもが「ルールを押し付けられた」と感じにくくなり、納得して従いやすいルール作りができるでしょう。
保護者自身もルールを守る
スマホのルールを決めたら、親自身もそのルールを守りましょう。
たとえば、「夜10時から朝6時まではスマホを使わない」と決めたなら、親自身もやむを得ない場合を除いてそのルールを守ることは大切です。
一緒に決めたルールを親が守っていなければ、「自分だけなぜ守らないといけないの?」と不満を感じてしまうでしょう。
ルールを破った場合のペナルティを決めておく
少し厳しく思えるかもしれませんが、ルールと一緒に、破った場合のペナルティを決めておくことも大切です。
ペナルティがないと、子どもは「ルールを守らなくても問題はない」と感じるようになるかもしれません。
逆に、子どもがルールをしっかり守れるようなら、ルールを見直して制限を緩めていくこともできるでしょう。
スマホルールに活用できる3つの機能制限とは?
スマホルールを決めると同時に、子どものスマホ利用を制限・管理できる機能を使いましょう。
ここでは、子どもにスマホを持たせる際に役立つ3つの機能制限について解説します。
Webフィルタリング機能
Webフィルタリング機能とは、アダルトサイト、違法・不法情報に関するサイトなど、子どもに不適切と判定されたサイトの利用を制限する機能です。
大手通信キャリアでは、以下のWebフィルタリングサービスを提供しています。
大手通信キャリア | Webフィルタリングサービス |
ドコモ | あんしんWebフィルター |
au | 未成年Webフィルター |
ソフトバンク | あんしんフィルター |
楽天モバイル | あんしんコントロール by i-フィルター |
アプリフィルタリング機能
アプリフィルタリング機能とは、子どもの年齢に合わせてアプリの起動やインストールを制限できる機能です。
また、スマホの利用時間帯の設定など、スマホルールを決める際に役立つ機能も利用できます。
大手通信キャリアでは、以下のアプリフィルタリングサービスを提供しています。
大手通信キャリア | Webフィルタリングサービス |
ドコモ | あんしんフィルター for docomo |
au | あんしんフィルター for au |
ソフトバンク | あんしんフィルター |
楽天モバイル | あんしんコントロール by i-フィルター |
ペアレンタルコントロール
「ペアレンタルコントロール」とは、親が子どものスマホの利用状況を管理することです。
iPhoneでもAndroidでも、ペアレンタルコントロールのための機能が利用できます。
iPhoneでは、「スクリーンタイム」を設定することで、特定のWebコンテンツへのアクセスやアプリの購入などを制限できます。
詳しくはお子様の iPhone、iPad、iPod touch でペアレンタルコントロールを使う(Apple公式サイト)をご覧ください。
子どもがAndroid端末を使っているなら、「Googleファミリーリンク(iOS, Android)」アプリを使いましょう。
中学生のスマホデビューにおすすめのプラン4選
これからスマホデビューしたいと考えている中学生の方におすすめのプラン4選を紹介します。
ドコモ
親がドコモを使っている子どもにおすすめなのが「U15はじめてスマホプラン」です。
データ容量5GBの場合、18歳までなら基本料金は月額1,815円(税込)で、家族内の通話は無料です。
さらに、dカードお支払い割適用で月額1,628円(税込)でスマホが使えます。
au
もっとたくさんのデータが使いたい方におすすめなのがauの「スマホスタート応援割」です。
20GB/月のデータ容量が1年間月額1,078円(税込)で使えます。2年目以降の料金は月額3,916円(税込)です。
SoftBank
ソフトバンクの「スマホデビュープラン+ベーシック」も、auと全く同じ内容です。
データ容量が月20GB使えて1年間月額1,078円、2年目以降は月額3,916円となっています。
家族がauを使っているならauの「スマホスタート応援割」、ソフトバンクを使っているなら「スマホデビュープラン+ベーシック」に申込むとよいでしょう。
楽天モバイル
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、月額3,278円(税込)でデータを無制限で使えるプランです。
20GBまでしか使わなかった場合は月額1,980円(税込)、3GBまでの場合は月額1,078円(税込)に割引されます。
「Rakuten最強プラン」ではデータが無制限で使えるため、子どもがインターネットを使い過ぎないように注意が必要かもしれません。
中学生のスマホデビューにおすすめの機種3選
最後に、中学生でスマホデビューする方におすすめの機種3選を紹介します。
iPhone SE(第3世代)
「スマホを買うならiPhoneがいい」という子どもには、iPhone SE(第3世代)がおすすめ。
Apple Store価格62,800円(税込)~と手頃な価格設定で、子どもに初めて持たせるiPhoneとして最適です。
親もiPhoneを使っていれば、「スクリーンタイム」機能で子どものスマホ利用をしっかり管理できます。
Rakuten Hand5G
Rakuten Hand5Gは、楽天モバイルのオリジナル機種です。
「Rakuten最強プラン」申込みと同時に購入すれば1円で購入できますが、5G通信対応、6,400万画素カメラ、128GBストレージなど、普段使いにじゅうぶんな性能を持っています。
「子どもに持たせる初めてのスマホなので、できるだけ安く購入したい」という方におすすめです。
Google Pixel 7a
Google Pixel 7aはGoogleの開発した「Google純正」スマホ。
リアルタイム翻訳、消しゴムマジックなど、CMでもおなじみの最新機能が使えます。
iPhone SE(第3世代)とほぼ同じ価格帯で購入できるのもうれしいポイントです。
まとめ
中学生にスマホを持たせる際には、以下の点についてルールを決めておきましょう。
・スマホを使っていい場所
・使っていいアプリ
・コミュニケーションしていい相手
また、子どもが納得しやすいルール作りのために、以下のポイントを押さえておくのがおすすめです。
・子どもの意見もしっかりと聞く
・親自身もルールを守る
・ルールを破った場合のペナルティを決めておく
あわせて、Web/アプリのフィルタリング機能や、ペアレンタルコントロール機能を活用して、親も子どもも安心してスマホを使える環境をつくっていきましょう。